小論文を書く上で注意したいこと
« Previous Entries Next Entries »読解を小論文作成に活用・反映させるコツ
金曜日, 11月 9th, 2007
小論文作成の基本となる課題文の「読解の活用」について説明しましょう。
従来の国語の読解との違い
小論文入試における読解のあり方は、従来の国語の読解とどう違うのでしょうか。
そもそも入試対応のための国語の読解には、文章の主旨と場面や要点の把握、著者の意図や内容を貫いている論理の理解、といった「内容面把握」の側面と、その作業を支える文法的な仕組みの理解や語彙力の増強といった「技術面把握」の側面とがあります。
そして、ほとんどの入試試験国語では、この両側面の試験問題が準備されます。このような試験は入試国語の習得課題をどの程度身につけたか知るためには直接的で分かりやすい測り方です。
しかし、入試小論文はそうはいきません。
現実は、入試小論文で課される課題文への読解が要求していることは、入試国語で言う所の「内容面の把握」という読みに集約されます。そこにおいて先の「技術面の把握」といった側面も欠くべからざる能力であることは言うまでもありませんが、入試論文で要求される読解はここにとどまりはしないのです。
読解とは「文章を読んで理解すること」ですが、入試小論文の世界では、従来の入試国語のようなく書かれている内容をそのままに理解するという読みだけではなく、『分析的読み』・『批判的読み』という読み方が要求されます。
したがって、書かれている内容だけではなく、その背景にある問題や、筆者がそう述べるにいたった理由や他者との相関、あるいはその場面で描かれている事柄が何を象徴しているのかといった抽象的な意図を読み取らなければならない場合もあれば、描かれた事柄を週して筆者の性格や気質まで読み取らなければならないこともあるでしょう。
このような、あたかも切り出された文章から「その文章が持つ世界ごと読み取ろう」とするような文章の読み方を、入試試験国語ではするでしょうか。
乱暴な言い方をすれば、入試論文の読解力は、緻密な国語科的な読みを目的としていませし その代わり、包括的で現実的、あるいは科学的で客観的な、著者とその背景をも含む、書かれた時代やテーマの背景に潜む問題も含む、巨視的な読みが求められるのです。
そこにおいてのみ、「この意見は正しいが、論拠とする・‥‥・という社会事情の捉え方は、太棹では偏っていると言わざるをえない」といった、最も掴み取らなければならないポイントや視点を見抜く読み方が可能となってきます。
したがって、小論文の学習における読解に際しては、客観的、包括的な理解をするだけでなく、理解したことの吟味と整理を行うところまでが読解の作業に求められていると言えるでしょう。