小論文の書き方ポイント
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金曜日, 11月 28th, 2008
国語学習との根本的な違いについて少しお話します。
入試の論文は、国語の延長線上にあると考えている人が多勢います。 しかし、これは大きな誤解です。
たとえば「読解」ひとつとっても、国語では指示代名詞の内容が問われますが、論文では問われません。なぜでしょうか。
論文は、あるテーマについて考えさせて自分なりの意見を見つけ出し、それを説得的に文章化することを要求します。
課題についてくる文章は、そのテーマについて考えるための資料ですが、もちろん、国語同様、内容を正確に理解していなければなりません。それなのに、論文試験では、課題文を「どの程度理解しているか」を調べることはしないのです。「理解しているかどうか」は重要なカギになりますが、理解に応じて、きちんと考え、意見を主張するところまでの作業、すなわち「問題に対して学問的態度で臨めるかどうか」が試される試験だからなのです。
たとえば環境問題について書かれた文章を「どの程度正確に理解したか」が国語では問われますから、生態系の破壊や地球温暖化現象が何によって引き起こされるのか、その対策はどのようなことが講じられているのか、その文章に書かれている内容を正確に把握しなければなりません。
それに対して論文では、「その理解を参考にして、何をどのように考えたか」が問われるのですから、たとえば文明社会の維持によって引き起こされる環境破壊と発展途上文明が引き起こす環境破壊を見比べるとき、発展途上文明の発展の権利を奪ったり、未来を妨げることなく環境破壊を抑止するという理念が必要だとの考え方を見出して、主張の足場にするといった「自分なりの考え」を発掘して説明できるところまで止揚する必要があるわけです。
このように課題に対して分析的に真実を究明しようとするアプローチを「学問的態度」と呼びますが、入試論文では、この「学問的態度」こそ、求められているということになります。
ということは、論文試験対策では、学問の下地を培う訓練こそ求められているのです。もちろん、学問の下地を培う訓練には国語の訓練も活かされます。しかし、それだけでは不十分なのだということを肝に銘じておかなければならないでしょう。