入試小論文の作成手順
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土曜日, 12月 6th, 2008
小論文作成手順も分析メモを取る作業工程の段階まで進んでいます。今回は分析メモを取る作業工程を料理を作ることに置き換えての、説明の続きです。
あなたの家の冷蔵庫に、玉ねぎとジャガイモ、ニンジンはあるけれど、お肉が無いので、どうしようかと考えようとしているとします。
おいしいシチューを作りなさいと言われて、どんなお肉を使うか、あるいはシーフードを使うかを悩むところのはずです。
ここで、最も大事なことは、「おいしいシチューにするための工夫である」という意識なのです。
その目的意識の無いままで食材を手当たり次第に購入したって、手当たり次第に加えたって、決しておいしくはなりません。
論文も、目的が何であるか、何を目指して分析をしようとしているのかを、十分意識して、認識、知識を出していくことが重要です。明らかに関係のない材料をたくさん出してみても、混乱を増すだけです。ただ、論文の経験の浅い人は、この判断が難しくて、手当たり次第に知っていることを並べてみたり、関係の無いことまで持ち出してみたりして、混乱を来たして書きづらくなることが多いのですよ。
さて、それでは、そうして材料をそろえることができたとして、次の作業にかかりましょう。
材料が出揃ったら、それを洗ったり切ったり炒めたり、と正しい手順に則って進めていくだけですが、これは言ってみれば、まだ料理の『下ごしらえ』でしかありません。料理は、まだ始まっていないとも言えるでしょう。しかし、料理の専門家なら、「いいや、下ごしらえの段階で、既にその料理の良し悪しは決まっているんだ」と言うと思いませんか?なぜなら、ここでしくじってしまったら、もう、後戻りはできないからです。
論文の場合も同じです。
材料を探し、それを洗ったり切ったり、煮たり炒めたり、そういう吟味を行なう段階が不十分で、食材が硬いままだったり、火が通ってなかったり、下味がついてなかったりすると、全く材料が生かされません。知識の意味が説明できない程度の理解だったり、その材料が孕んでいる問題点を抽出しなければならないのに抽出する努力をしようとしなければ、その材料は、この段階で死んでしまいます。
丁寧で確実な調理=丁寧で十分な吟味、そのように作業を確実に進めるためにも、メモを取って確認しながら進めることが必要です。そして、このようにして材料を全て出し尽くし、その課題の要求する目的に応じた丁寧な分析を徹底して進めていくと、そこでは、目指していた目的の答えが得られるようになります。
つまり、解決策を探っていた場合は、解決策のヒントや具体案、課題の解釈を探っていた場合は、解釈のヒントや解釈をもたらす価値観や認識などの思考の軸になるものなどが、見えてくるものなのです。
そして、そこでも、全く、漠然としたものではなく、作業をすべて自問自答で進める以上、自ら出した問いへの答えとして、それらが得られるものなのです。だからこの自問自答の流れには、必ず、最初に意識した、目的、課題の要求といった、自分で選択的に決めた意識があり、そこに向かおうとする流れがあるものなのです。
「おいしいシチュー」というのは、人によって違います。自分はどういう「おいしさ」を生み出そうとするか、それは、自ら選択的に決定するものなのです。